今週の日経平均は週間で544.79円安(-1.7%)の31857.62円と2週連続で下落した。先週の中銀イベントを波乱なく通過した週明けの日経平均は5営業日ぶり反発でスターした。9月中間期末を控えて機関投資家による持ち高調整のリバランス売りなどから日経平均は26日に安値引け、27日は米長期金利の上昇が嫌気され一時32000円割れのなか、9月権利付最終売買日とあって、権利取りの買いや機関投資家による配当の再投資が下支えして上げに転じて高値引けと一進一退の展開が続いた。
28日は日経平均ベースで224円程度の配当落ち分の下げに加え、国内長期金利0.750%と10年ぶりの高水準に達してリスク回避の動きが強まり、8月25日以来となる節目の32000円を割りこんで大引け、29日は日経平均の銘柄入れ替えに伴うリバランス売りが警戒される中、取引終了に掛けて下げ幅を縮小して小幅続落となった。
来週から10月に突入し、国内市場は年度後半相場に、米国では新年度相場がスタートする。引き続き、日米の金利や為替動向、原油市況をにらむなか、方向性を探る展開となりそうだ。まず、今後の注目点として、国内企業の上半期決算動向に関心が移ってこよう。週初となる2日は、寄り付き前には7-9月期日銀短観が発表される。大企業製造業の業況判断の市場予想中央値は6と前回5から小幅改善が見込まれている。
為替の円安となった時期での調査にあたり、9月調査の短観の大企業製造業の業況判断は輸出セクターを中心に上振れとなる可能性が一部で指摘されている。自動車や金属製品、木材・木製品といった業種は業況判断DIが上振れる可能性があり、中間決算発表による業績相場への移行に向けた物色の手掛かりにつながる期待がある。6日の安川電機<6506>の第2四半期連結決算発表の注目度は高く、その決算発表後の株価動向は設備投資、中国関連の主力株に影響を与えるとみられる。
このほか、目先に迫った外部要因としては、米国の新年度予算成立の遅れに伴う政府機関の閉鎖問題が懸念材料として横たわっている。ただ、政府閉鎖の事態打開に向けた議会などの動きが出てくることで、米国市場は政府閉鎖解除前に、仮に政府機関の閉鎖に突入しても新会計年度入りと共に短期的に底入れする可能性がある。
また、海外投資家の売買動向にも目配せが必要だ。東証が9月28日に発表した9月第3週(19日から22日)の投資部門別売買動向(現物)では、海外投資家が3週連続で売り越している。この週は日米の長期金利上昇が警戒されて日経平均株価が前週末比1130円安の32402円と2週ぶりに急反落した週にあたる。売り越し額は9131億円と前週の2781億円から急拡大しており、3月2週以来およそ6ヵ月ぶりの高水準となった。先物ベースでも売越額は3454億円と5週ぶりの売り越しに転じた結果、現物と先物の合算での売り越し額は1兆2586億円と3月第3週以来6カ月ぶりの売り越し規模に拡大している。この売り越しスタンスにブレーキが掛かるかが注目される。
物色的には消費・小売関連銘柄を中心とする決算発表の前半戦が始まる。10月2日
はしまむら<8227>、象印マホービン<7965>、4日は不二越<6474>、5日はキユーピー<
2809>、オンワードHD<8016>、6日は三陽商会<8011>などが発表を予定している。
なかでも外出需要の回復を受けてアパレル関連の業績回復は著しい。オンワードH
Dや三陽商会などはすでに増額修正を発表しており、さらなる上乗せがあるかに関
心が向いている。また、ノーベル賞の発表が2日に生理学・医学賞、3日に物理学
賞、4日に化学賞、5日に文学賞、6日に平和賞、9日に経済学賞がそれぞれ予定され
ている。日本人受賞期待の分野では、不眠症の治療薬開発やナノ医療におけるナノ
マシンなどが注目されている。
来週は、10月2日に7-9月期日銀短観、日銀金融政策決定会合(9月21-22日開催)
の「主な意見」公表、米9月ISM製造業景況指数、パウエル米FRB議長発言、5日は米8
月貿易収支、6日は8月景気動向指数、安川電機決算発表、米9月雇用統計などがそれ
ぞれ予定されている。このほか、中国市場は中秋・国慶節で6日まで休場となる。
日経平均 31,857.62 -14.90 (-0.05%)
TOPIX 2,323.39 -22.12 (-0.94%)
騰落レシオ(25日) 110.96
監視銘柄
(4503)アステラス製薬 2074 -15.5 (-0.74%)
(7203)トヨタ自動車 2677.5 -28.5 (-1.05%)
(3003)ヒューリック 1341 -16 (-1.18%)
(9432)NTT 176.6 -2.5 (-1.40%)
(7189)西日本FH 1708 -38 (-2.18%)
(8766)東京海上 3465 -79 (-2.23%)
(8252)丸井G 2430 -35 (-1.42%)
(8593)三菱HCキャピタル 996 -28 (-2.73%)
(7182)ゆちょ銀行 1301 -26.5 (-2.00%)
(8306)三菱UFJ 1268.5 -29 (-2.24%)
(3105)日清紡HD 1112 -23 (-2.03%)
(9303)住友倉庫 2385 -51 (-2.09%)
(6503)三菱電機 1849 -20 (-1.07%)
(1911)住友林業 3806 -40 (-1.04%)
(5706)三井金属鉱業 3795 -34 (-0.89%)
(6448)ブラザー 2408.5 +9 (+0.38%)
(8002)丸紅 2332 -67 (-2.79%)
(6141)DMG森精機 2543 -69 (-2.64%)
(9140)商船三井 4110 -230 (-5.30%)
取引 (8002)丸紅 10株 2332 買
買付金額 7,659,058
評価損益合計 +6835,703 (+89.25%)